週末の夢はシネマの中に「Prince Theatre Heritage Stay(プリンス・シアター・ヘリテージ・ステイ)」

とにかく長い1週間だった。
仕事の締め切りに、長いミーティング。 仕事で考えることがたくさんあって、それで疲弊してくると今度は私生活(というか生活すべて)がヒリヒリしてくる。 人にやさしくできなくなったり、自分がいちばん大変だ、みたいなオゴリが出てきたり。
今の自分がしっくりこない。 そんなときこそ強制的に枕を変えよう。 できれば、なるべくいい夢を見せてくれそうな場所へ。
慌ただしい金曜日の夜、会社帰りにそのまま向かったのは「Prince Theatre Heritage Stay(プリンス・シアター・ヘリテージ・ステイ)」だった。
築100年以上の映画館をリノベーション
歴史ある観光地も多く、最近ではストリートアートでも有名で、タイ人の間でも人気のフォトポットとなっているジャルンクルン通り。 屋台のパラソルを避けながら歩道を進むと、光り輝く看板が目に飛び込んできた。


ゲストハウスだというのに、白手袋をはめたドアマンが立っていて笑顔でドアを開けてくれる。 あれ、わたし今日ドミトリーに泊まりに来たんだよな……? こんな格好で来ちゃったけど、ワンピースでも着てくるべきだったのかも。
そんなことを考えながら、ゲストハウスに一歩足を踏み入れて驚いた。 そして同時に思った。「今日ここに来れてよかった」


体育館のようなカフェ&バースペースに、視界に全部入りきらないほどのスクリーン。 そう、こちら古い映画館を改装したゲストハウスなのだ。
Prince Theatre Heritage Stayのもととなっているのは、1912年に建設された「The Royal Casino」。団員がすべて男性のオペラ団によるステージが行われていたがラマ5世のころに法律により規制され、1917年に映画館「The Prince Theatre」として生まれ変わった。 最初は西洋の白黒映画などを上映、のちに国内外問わず娯楽作品を上映する地元密着型の映画館として愛されてきたが、1985年あたりには収益も低迷しポルノ映画館へ。2010年ごろに閉館。 3年前よりゲストハウスとしてリノベーションがはじまり、2018年3月にオープン。
オープンしたてのゲストハウスだけど、あちらこちらに古い映画館の息づかいが残っている。 こちらのスクリーンでは毎日18時半から映画を上映しているんだって。 映画にちなんだドリンクメニューもあり、ウォークインでの利用もOKみたいなので、映画だけ観に来てもいいかもしれない。ちなみにわたしは会社帰りだったので映画の時間に間に合わないという大失態……えーん。





映画をテーマにしたアートをながめて
入り口からすでに現実が体から完全に引き剥がされたところで、客室のほうへ。 1階がシアター兼共有スペースで、2階が客室。

2階に上がると、ここからもスクリーンを眺めることができる。 こちらから観られるのはどうやら宿泊者の特権のよう。



100年以上の歴史を感じさせる部分と、エッジの効いたアートが融合している。 こういう絶妙なミックス感、ほんとタイ人は上手だな〜と思う。 日本でゲストハウスを運営されている方のコメントを見たら、日本だとこういう映画館を宿泊施設にっていうのは無理みたい(そりゃそうかぁ)。 地震のないタイは建築法がゆるく、遊びのあるデザインが育ちやすいというか実施しやすいんですね。
ドミトリーがすごい。スイートはもっとすごい!
もう、共有スペースですでにお腹いっぱいって感じだけど、一応宿泊施設の紹介ブログなのでちゃんと宿泊スペースもレポしましょう。 今回も宿泊はお得意の女性専用ドミトリーで。



もう、これドミトリーと言っていいのかなんなのか。 シャワートイレも部屋に1つずつついているし。 しかもオープンしたてだからか部屋貸し切りだった……。最近このパターン多いな。
ドミもかなり豪華ですが、翌朝スイートルームもちょっと見せてもらっちゃいました。


2部屋あるスイートルームは、かつての映画館の回廊部分の床を再利用して作られた部屋。 全体的にクラシカルな雰囲気が漂っていて素敵! 定価は4000バーツくらいらしいけど、オフシーズンは半額くらいで泊まれるみたい。次はちゃんと映画も観て、スイートに泊まりたいな。 映画のサントラで目覚める朝は最高です!
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というわけで、なんとも非日常なゲストハウスでございました。 わたしはタイに住んでいるからちょうどいいアミューズメント感だったけど、旅で何泊もする感じとはちょっと違うかも。どちらかというとおしゃれして来たいゲストハウスですね。
会社帰りにお久しぶりの #週末トートバックパッカー。サパーンタクシン駅徒歩5分のPrince Theatre Heritage Stay。古い映画館をリノべしたゲストハウスで、大きなスクリーンが!ここで毎晩18時半から映画を上映してるんだって。階段とか建材も再利用されていてオープンして2ヶ月なのに、温かみがある。 pic.twitter.com/XH7vcWw981
— みやじままい@バンコクの雑誌編集者 (@miyajimai517) 2018年5月25日
ゲストハウスPrince Theatre Heritage Stay、スイートルームを見せてもらったけど、超よい。元映画館の回廊部分の床材と柱、外窓を再利用。通常4000B前後オフシーズンは2000Bくらい。
しかし朝からクラシカルな映画サントラとともに目覚めるの最高……。しかし本日上映はエイリアンものらしいw pic.twitter.com/EXBqxVIoLZ
— みやじままい@バンコクの雑誌編集者 (@miyajimai517) 2018年5月26日
Prince Theatre Heritage Stay
プリンス・シアター・ヘリテージ・ステイ
・女性用ドミトリーあり。
・個室もあり(ダブルベッドのスイートルーム、ダブルベッドのロフトルーム、ツインルーム)
・共有シャワー、トイレ
・シャンプー、ボディソープ、ドライヤーあり
・Wi-Fi無料
・スタッフ24時間常駐。英語可
・朝食つき。 コーヒー、お水24時間無料
・ホテルウェブサイト → http://www.princeheritage.com/

MAI

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