週末の夢はシネマの中に「Prince Theatre Heritage Stay(プリンス・シアター・ヘリテージ・ステイ)」

週末の夢はシネマの中に「Prince Theatre Heritage Stay(プリンス・シアター・ヘリテージ・ステイ)」

とにかく長い1週間だった。
仕事の締め切りに、長いミーティング。 仕事で考えることがたくさんあって、それで疲弊してくると今度は私生活(というか生活すべて)がヒリヒリしてくる。 人にやさしくできなくなったり、自分がいちばん大変だ、みたいなオゴリが出てきたり。

今の自分がしっくりこない。 そんなときこそ強制的に枕を変えよう。 できれば、なるべくいい夢を見せてくれそうな場所へ。
慌ただしい金曜日の夜、会社帰りにそのまま向かったのは「Prince Theatre Heritage Stay(プリンス・シアター・ヘリテージ・ステイ)」だった。

場所はBTSサパーン・タクシン駅から徒歩7分。 チャオプラヤー川のボート乗り場に近く、まわりには人気の食堂や屋台も多くて、旅行者には絶好の立地かと。

築100年以上の映画館をリノベーション

歴史ある観光地も多く、最近ではストリートアートでも有名で、タイ人の間でも人気のフォトポットとなっているジャルンクルン通り。 屋台のパラソルを避けながら歩道を進むと、光り輝く看板が目に飛び込んできた。

ローカルな街並みに突如現れる看板。
レトロな外観。ディズニーランドに入る前くらいの高揚感がある(大げさ)

ゲストハウスだというのに、白手袋をはめたドアマンが立っていて笑顔でドアを開けてくれる。 あれ、わたし今日ドミトリーに泊まりに来たんだよな……? こんな格好で来ちゃったけど、ワンピースでも着てくるべきだったのかも。
そんなことを考えながら、ゲストハウスに一歩足を踏み入れて驚いた。 そして同時に思った。「今日ここに来れてよかった」

 

まさかの……!
いきなり広がる開放的な空間

体育館のようなカフェ&バースペースに、視界に全部入りきらないほどのスクリーン。 そう、こちら古い映画館を改装したゲストハウスなのだ。

Prince Theatre Heritage Stayのもととなっているのは、1912年に建設された「The Royal Casino」。団員がすべて男性のオペラ団によるステージが行われていたがラマ5世のころに法律により規制され、1917年に映画館「The Prince Theatre」として生まれ変わった。 最初は西洋の白黒映画などを上映、のちに国内外問わず娯楽作品を上映する地元密着型の映画館として愛されてきたが、1985年あたりには収益も低迷しポルノ映画館へ。2010年ごろに閉館。 3年前よりゲストハウスとしてリノベーションがはじまり、2018年3月にオープン。

オープンしたてのゲストハウスだけど、あちらこちらに古い映画館の息づかいが残っている。 こちらのスクリーンでは毎日18時半から映画を上映しているんだって。 映画にちなんだドリンクメニューもあり、ウォークインでの利用もOKみたいなので、映画だけ観に来てもいいかもしれない。ちなみにわたしは会社帰りだったので映画の時間に間に合わないという大失態……えーん。

 

実際にプリンスシアターで使用していた映写機
チケットに押す日付スタンプ?かな??
リノベーションの内容を説明したボードも展示されていました。タイ語だから読めず。
古い看板とアールデコ様式のスタンドグラスはそのままゲストハウスに使用されている
映画といえば、ポップコーンだよね!

 

映画をテーマにしたアートをながめて

入り口からすでに現実が体から完全に引き剥がされたところで、客室のほうへ。 1階がシアター兼共有スペースで、2階が客室。

階段も再利用されたもの。ギシッと鳴る音までいとしい

2階に上がると、ここからもスクリーンを眺めることができる。 こちらから観られるのはどうやら宿泊者の特権のよう。

 

素敵なワンピースを着て写真を撮りたいレトロ感
後ろを振り返ると、映画をテーマにしたアートが
なんとフィルムでできている……!

100年以上の歴史を感じさせる部分と、エッジの効いたアートが融合している。 こういう絶妙なミックス感、ほんとタイ人は上手だな〜と思う。 日本でゲストハウスを運営されている方のコメントを見たら、日本だとこういう映画館を宿泊施設にっていうのは無理みたい(そりゃそうかぁ)。 地震のないタイは建築法がゆるく、遊びのあるデザインが育ちやすいというか実施しやすいんですね。

 

ドミトリーがすごい。スイートはもっとすごい!

もう、共有スペースですでにお腹いっぱいって感じだけど、一応宿泊施設の紹介ブログなのでちゃんと宿泊スペースもレポしましょう。 今回も宿泊はお得意の女性専用ドミトリーで。

今回のお部屋はこちら
これで・・・ドミトリー? 個室じゃん!
ドミトリー部屋がロフト建の2層になっている。上下に4ベッドずつ

もう、これドミトリーと言っていいのかなんなのか。 シャワートイレも部屋に1つずつついているし。 しかもオープンしたてだからか部屋貸し切りだった……。最近このパターン多いな。

ドミもかなり豪華ですが、翌朝スイートルームもちょっと見せてもらっちゃいました。

 

再利用された床材がいい味出してる。そして広い!
外窓も再利用したもの。これを開けるとき女優気分になれそうだな〜

2部屋あるスイートルームは、かつての映画館の回廊部分の床を再利用して作られた部屋。 全体的にクラシカルな雰囲気が漂っていて素敵! 定価は4000バーツくらいらしいけど、オフシーズンは半額くらいで泊まれるみたい。次はちゃんと映画も観て、スイートに泊まりたいな。 映画のサントラで目覚める朝は最高です!

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というわけで、なんとも非日常なゲストハウスでございました。 わたしはタイに住んでいるからちょうどいいアミューズメント感だったけど、旅で何泊もする感じとはちょっと違うかも。どちらかというとおしゃれして来たいゲストハウスですね。

 

Prince Theatre Heritage Stay
プリンス・シアター・ヘリテージ・ステイ

・女性用ドミトリーあり。
・個室もあり(ダブルベッドのスイートルーム、ダブルベッドのロフトルーム、ツインルーム)
・共有シャワー、トイレ
・シャンプー、ボディソープ、ドライヤーあり
・Wi-Fi無料
・スタッフ24時間常駐。英語可
・朝食つき。 コーヒー、お水24時間無料
・ホテルウェブサイト → http://www.princeheritage.com/



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MAI

MAI

編集者日本語フリーペーパーDACO
取材で訪れたタイのバンコクに恋に落ち2016年2月に移住。 平日はフリーペーパーの編集者。 週末はトートバッグひとつで行けるところにあえて泊まって旅をする週末トートバッグパッカー。 いずれは自分でゲストハウスをやりたい!

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